雪に想いを
雪山便り
立春過ぎて 降る雪は
すぐにとけてしまう
淡雪
あたたかくなり
雪の結晶が緩むと 大きな雪片になり
牡丹雪
綿をちぎったみたいな
大きな雪片は
綿雪
薄くて大きなかけらは
たびら雪
水分を多く含み
重くまだらに降り積もる斑雪
夜の冷気で表面が ざらつき硬くなるのは
粗目雪
冬の移り変わりとともに雪の姿も呼び名も変わる
すぐ消える雪には
儚く切ない気持ちと
少しときめくような
春の予感も 同時に味わえる
真っ白な 真っ白な雪
この時期は
とけだした泥や 垢で
雪の白さは 薄れてくる
それを見ると
もう春はそこまで来ているんだねと
わたしは 嬉しいような…
でも、少し せつなく悲しげな気持ちになる
春の兆しの中
冬の名残のように降る雪は
涅槃雪、忘れ雪
雪にも こんなに すてきな 呼び名があって
雪が舞うと
今日は どんな雪かなと 空を見上げてしまう
雪の結晶はね
ひとつとして 同じ物はないと 言われている
そんな神秘や不思議も
私を 冬の虜にする
理由
あぁ
雪山大好き
わたしは冬を、雪を
冷たい空気を
愛している
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